ドラマ・この世界の片隅に8話・ネタバレ・感想・考察になります。
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ドラマ・この世界の片隅に・8話あらすじ
家族の安否を知るために、広島へ行きたい一心で髪を切ったすず(松本穂香)。いつもとは違うすずの姿に驚く径子(尾野真千子)たち。髪を切ったすずの姿に、周作(松坂桃李)も驚きを隠せない。 そんな中、昭和20年8月15日、すず、径子、サン(伊藤蘭)、そして隣組の皆も集まる中、「正午より重大放送あり」と告知されていた、ラジオの放送が始まる。
この世界の片隅に視聴率推移
第1話 10.9%
第2話 10.5%
第3話 9.0%
第4話 9.2%
第5話 8.9%
第6話 8.5%
第7話 9.8%
ドラマ・この世界の片隅に・8話・ネタバレ・感想・考察
広島には、新型爆弾が落とされた。
すず(松本穂香)は広島の江波に住む家族が心配で仕方ないが、1人でできることはない。
やがて帰宅した周作(松坂桃李)に心配されるが気丈に振る舞う。
すずは、強くなりたい。優しくなりたい。負けないと心に誓う。
空からビラが降ってくる。
拾ったら憲兵さんに届けないといけない。
竹刀を振る周作に、ぶつけたり、憲兵さんに届けないといけないビラを、ぐしゃぐしゃにして、落とし紙(トイレットペーパー)にして無駄なく使うと言う。
憲兵に届けないで活用するとは、強いすずの表れですよね。
すずは、広島に同行させて欲しいと、とっさに自らの髪を切ったが、医療経験者だけだと言われてしまう。
散切り頭がサルみたいだと笑われ、我に返ったすずは、気まずくなる。
こういうオンとオフのような感情の起伏が激しいというか、その場その場の状況にまっすぐな所もすずさんの魅力です。
数日後、北條家に回覧板が回ってきた。
正午から重大発表があるからラジオの前で待機するようにという通達だ。
サン(伊藤蘭)や径子(尾野真千子)だけでなくタキ(木野花)ら近隣住民も北條家に集まりラジオの放送に耳を傾ける。
玉音放送を聞く、女衆とおじいちゃん。
聞き終わって、どういうこと?と戸惑う面々。
徐々に、戦争に負けたということが飲み込めていく
おじいちゃんが、戦争は終わりじゃと言うと・・・
負けたらどうなる?と言う近所の人。
本当に当時そこにいたら、真っ先に思うのが、負けたらどうなるの?ですよね。そのセリフにリアルを感じました。
それぞれの終戦
すずの終戦
すずに、スイッチが入ります。
最後の1人まで戦うんじゃなかったのか?こんなにたくさん生きているのに。まだ左手も両足も自分も残っているのに、と悔しがります。
すずの強い想いがほとばしりました。この悔しい気持ちは、止めることができないから、流すしかないですよ。
さらに、すずは、怒りと悲しみが収まらず、畑で号泣する。
そこに、白い制服姿の周作が、帰ってくる。
周作は、すずに言います。腹減ったわ。
この【腹減ったわ】で、だいぶ、すずの気持ちは和みました。
径子の終戦
一方、径子は、近所の人たちが帰った後に、晴美の遺骨の前でむせび泣く。
離縁して父方の家を継ぐ離れ離れになっている息子は、広島から下関に疎開していて良かったと安堵する。
周作が、【すずに優しくしてくれてありがとう】と姉径子に礼を言う。
径子は、【うちは元から優しいじゃろ】と笑いながら返す。
こういう、親しき中にも礼儀ありがしっかりできる周作は偉いですね。そして、【うちは元から優しいじゃろ】には笑いました。
はるさんの終戦
広島に医療応援に行っていた、はるさんはおかしくなってしまった。息子とも連絡が取れないと言う。
すみちゃんの終戦
すずは、広島在中の実家の様子が気になっていた。連絡が取れない。
そんな中、妹のすみちゃんからハガキが届いた。江波じゃなくて草津からのハガキだった。お祖母ちゃんの住んでいるところだ。
すずは、すみが生きていると知ったら、「無事を信じて広島のことは考えないようにしようと思います。」と言う。
うちは、呉の北条すずだからと戦死した兄上様に語るすず。
それが良いですよね。あまり考えすぎてもいいことはありません。
お義父さんの終戦
お義父さんが、クワを持って帰ってくる。
解雇されたので、工場の材料で退職金の代わりに、クワを作ったという
立派な横領じゃーと言って大喜びする義父。
幸子家の終戦
タキ近所のみんなを集める。
爆撃を受けて、溶けて、顔も分からなくなっていたのが、幸子の兄だと分かった。
タキは、母親なのに、息子だと気づいてあげられなかったと言って泣く。
このシーンは涙腺崩壊しました。
【成瀬のセリフ】
あの、お義母さん、昨夜の祝言の話は、いったんなしにしてください。と言う。
わしには、兄がおりますけ。
わしがこちらに来ます。
息子になりますけ。
幸子さんも出ていかんで済みますけ。
幸子さんと一緒におられればわしはどこでもいいんです。
じゃけ、寂しいないですけ。
このシーンでさらに、涙腺崩壊しました。
周作の終戦
まだ、諦めきれないで戦争を続けようとする人を弾圧する役目を引き受ける。
同じ日本人同士で、制圧したりするのは嫌だと言う。
すずとは、しばらく離れ離れに暮らすことになります。
リンの終戦
周作は「リンの安否確認の様子を見に行ってくれと、言われたけど、近くまで来てるので自分で見てきな」と言う。
そこは焼け野原の荒れ地だった。
がれきの塊と、欠けたリンドウの茶碗。
すずは、言います。
「ごめんリンさん、リンさんのこと秘密じゃなくしてしまった。それはそれで贅沢な気がする。」と。
これは、前にリンが言った、死んだらなかったことになる。秘密もないから贅沢なことだねと言った言葉の反対のことです。何事も表裏一体ですものね
現代
現代の北条家に、おばあさんの節子と、かよ(榮倉奈々)と、えぐっちゃん(古舘佑太郎)で訪れる。
そこは、キレイになっていた。えぐっちゃんが、週末に片づけたと言う。
おばあさんは、「中片づけてから会いに行きましょう。」と言います。
誰に?と疑問が出たところで8話は終わりました。
この世界の片隅に8話まとめ
それぞれの終戦でしたね。原爆で壊滅的な被害を受けた広島に、安否の確認が取れない家族がいるすずは、情緒不安定になりますよね。
広島に行ったハルさんも少しおかしくなってしまいました。
直接的な表現ではなく、間接的に、戦争の悲惨さを当時関わった人の様子で表現しているのは、表現としてうまいと感じました。
つくづく、悲惨な内容だと実感しました。
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キャスト・スタッフ
松本穂香 松坂桃李 村上虹郎 伊藤沙莉 土村 芳 ドロンズ石本 久保田紗友 稲垣来泉 二階堂ふみ 榮倉奈々<現代篇> 古舘佑太郎<現代篇> 尾野真千子 木野 花 塩見三省 田口トモロヲ 仙道敦子 伊藤 蘭 宮本信子
原作
こうの史代『この世界の片隅に』 (双葉社刊「漫画アクション」連載)
脚本
岡田惠和
音楽
久石 譲
スタッフ
演出:土井裕泰 吉田健 プロデュース:佐野亜裕美
公式ページ
この世界の片隅にTBS公式